【2021年版】マスタリングで最適なラウドネス値を見つける方法

こんにちは!
今回は以前にも書いたマスタリングラウドネス値について再度触れていきたいと思います。
結局どれくらい音圧を高めてどれくらいのラウドネス値を目指せばよいのか分からないという方向けの記事です。

はじめに

以前の記事はこちらになります。
ラウドネスペナルティーやノーマライゼーションの説明を簡単にしております。
さらに自分の楽曲がYouTubeやSpotifyなど各配信サービスでどのくらい音量を下げられるのかを確認できるプラグインやサイトもご紹介しています。

【Loudness Penalty】YouTube用に最適なマスタリングをする方法


そして重要なのが、自分はミキシング、マスタリングエンジニアではないので、プロの方々に比べて技術がまだまだ足りないことは自覚しております。
ただ、ここでは自分のように音楽クリエイターや音楽プロデューサーとして個人でオリジナル楽曲を配信している方にとって少しでも役に立つ情報を発信していきたいと思っております。

自分の力だけではなく、国内外特に海外のサイトを読み漁って得た情報を元に検証しています。

きっかけ

まず初めにこの記事を見てくれている方の中でこんな方はいませんでしょうか?

このような方

・YouTubeやSpotifyなどストリーミングサービス上で他人の楽曲より
自分の楽曲が音が小さく聴こえる。

・ストリーミングサービスにアップすると音が籠って聴こえる。
もしくは音が潰れている。

・他人の楽曲に比べて迫力や音の広がりが足りなく感じる。

自分は本当に最近までこれらの悩みを抱えていました。
(今でもまだまだですが。。)

ここで再度マスタリングラウドネス値ダイナミクス値ステレオ感などついて知る必要があると感じました。
もしこのような悩みを抱えている方はこの記事を読んでいただきたいと思います。

もし分からない単語などあれば以前の記事で説明していますので参照してください。

ラウドネス値とノーマライゼーションの検証

今回は1つの楽曲を2パターン用意して検証してみます。
YouTubeを例に実際にアップロード後の楽曲データにどのような違いがあるのかを見ていきます。

検証データ

①LUFS-9.4の楽曲データ

②LUFS-12.5の楽曲データ

楽曲全体でラウドネス値が-9.4LUFSのデータと-12.5LUFSのデータを比べてみます。

※ヘッドルームは-0.2dbと-0.5dbで差がありますが今回はラウドネス値による影響を見ていきます。

マスタリング後の波形

今回の検証では敢えて2つのファイルに大きな差をつけませんでしたが、過去の自分はラウドネス値-6~-7LUFSくらいでマスタリングしていました。
(ぎっしり波形で埋まっているようなデータでした。。)

-6LUFSのデータと-12.5LUFSのデータでは明らかな差がありますが、-9.4LUFSでもかなりの差が出ます。

この2つをローカルで聴いてみると-9.4LUFSの方が迫力もあり良く感じます。

YouTubeアップロード後の波形

今回も「Loudness Penalty」を使ってどれくらい音量が下げられるのかを確認していきます。
(今回は誰でも使えるWeb版を使います)
https://www.loudnesspenalty.com/

そしてその音量分を調整して書き出します。
これでYouTubeにアップした楽曲データが実際にどれくらいの音量やラウドネス値、ダイナミクス値で再生されているのかを確認してみます。

Loudness Penaltyで確認した結果↓↓

①LUFS-9.4の楽曲データ

②LUFS-12.5の楽曲データ

YouTubeアップロード後の波形

画像の下2つがYouTubeによってノーマライズされた楽曲データです

検証結果

データを書き出すと明らかですが、圧倒的に波形の幅が違います。
ラウドネス値が高く音圧が高い楽曲ほどラウドネスペナルティー(ノーマライズされる)によって音量が小さくなります。
結果、波形にメリハリがない状態のまま音量が小さくなり楽曲が籠ったように狭く感じてしまします。

逆に-12.5LUFSの楽曲データはラウドネスペナルティーの影響が少なくオリジナル音源に近い状態で再生されます。

2つの楽曲データを「Youlean Loudness Meter」で確認すると、

①LUFS-9.4の楽曲データ

 

②LUFS-12.5の楽曲データ

楽曲をそれぞれフルで再生し、Youlean Loudness Meterで確認した結果です。

INTEGRATEDの値(楽曲全体のラウドネス値)が0.1違うのは恐らくLoudness Penaltyでは0.1以下の値は記載されないのでその分の誤差になっていると思います。

YouTubeのノーマライゼーションによりINTEGRATED(楽曲全体の)ラウドネス値は-14LUFSにされるため正確に細かな数値が分かれば誤差は出ません。

注目のポイント

ここで注目したいのは、「AVG.DYNAMICS (PLR)」の値です。
これは楽曲全体の平均のダイナミクス値を表示しています。
この数値が高いほどメリハリのある楽曲だということです。

音の大きい場所と小さい場所の差を示した数値でもあり、この差が大きいほどダイナミクス値が高くなります。

その上の「REALTIME DYNAMICS」は楽曲の再生している箇所のダイナミクス値が表示されます。

これを見ると-12.5LUFSでマスタリングした楽曲の方がダイナミクス値が高いです。

実際にそれぞれ聴いてみると、-12.5LUFSのデータの方が音の広がりがありさらにメリハリがあり-9.4 LUFSのデータより迫力が増して聞こえます。


マスタリングとラウドネス値の検証結果

結果、②LUFS-12.5の楽曲データの方がストリーミングサービス上ではクオリティーが高く感じました。
楽曲全体にメリハリがあり、空間があり音の余韻もきれいに感じるような感じです。

ラウドネス値を高くすればするほどダイナミクス値が下がっていくため、どれだけダイナミクス値を守りながら音圧を上げていけるのか。

さらにノーマライズ後に理想の形になっているのかどうかなど、それぞれ自分の音楽によって考慮する必要があると感じました。

音圧感を大事にしたい場合はEDMのようにラウドネス値高めのマスタリングになるかもしれませんし、
ジャスやアコースティック楽曲のようにメリハリがありクリアで空間を感じたい場合はなるべくラウドネスペナルティーにかからないマスタリングをする必要があるかと思います。

マスタリングで最適なラウドネス値を見つける方法

1. -14 INTEGRATED LUFSを目指す

ストリーミングサービス向けにマスタリングをするのであれば、-14 LUFSでマスタリングすることでラウドネスペナルティーの影響を受けずに済みます。
ただもっと音圧を高めたい場合は-10~-12 LUFSで多少ノーマライズされても大丈夫だと思います。

2. 同ジャンルの楽曲を参考にする

正直今現在はこの方法が主流なのかなと感じます。
特にEDM系の楽曲は-6 LUFSでマスタリングされている事も多いです。

ここからは推測ですが、
ミックスが上手にできている場合は音圧高めの方がそれぞれの音が鮮明に聴こえていいのかもしれません。
さらに使う音色や音数にもよるのかと思います。
しっかりミックスされた分厚いリードはラウドネスペナルティーの影響を受けていても広く響いている感じがします。

特にProgressive HouseやFuture Houseなどの楽曲を聴いていると、
かなりラウドネスペナルティーの影響を受けていてもリードとベースがしっかり聴こえます。

結果

色んなクリエイターの楽曲を調べると、
ジャンルによっては音圧高めでマスタリングしている方も多いのが現状です。
なのでこのような事を考えると最適な数値は見えにくいです。

正直自分もまだまだ手探り状態です。

ただ、基本的にはラウドネスペナルティーの事も考慮して、
ノーマライズされても楽曲のクオリティーを失わないことが一番重要です。

結論、本当に個人的な見解ですが、他のクリエイターやブログの記事を参考にしてみて、
音圧高めのEDM系楽曲以外では大体-10~-12 LUFSでマスタリングしている方が多かったです。

将来的には楽曲ジャンル別に理想の値を見つけたいとは思っていますが、まだまだ模索中ですので今後も更新させていただきます。

ほんの少しでも参考になれば幸いです。

マスタリングに使用しているプラグイン紹介

Youlean Loudness Meter (無料でプロも重宝するツール)
公式サイトで無料ダウンロードできます

iZotope Ozone9 Standard (ミックス、マスタリングの定番)
ミックス・マスタリングといえばこれです!

Loudness Penalty Analyzer
無料のweb版もあります

基本はマスタリングにはiZotopeOzone9とFL Studio付属のものを使っています
よければ参考にしてみてください。